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火の拡大を防ぐ防火扉と防火壁について

マンション・ビル・店舗の防火対策は、万全でしょうか?
消防設備の工事や点検は、福島県いわき市にある消防設備.jpにお任せください!

今までのブログなども見ていただくと、
消防設備の多さに驚く方も多いのではないでしょうか?

まだまだありますので、是非ご自身の身の安全のために知識として
頭に入れておいていただけると嬉しいです。

本日は、建物の安全性を高めるために特に避難経路や重要な設備がある場所に
設置される防火扉と防火壁について、ご紹介いたします。

このどちらも「火災時の火の拡大を防ぐ」という共通点がありますが、
設置場所や機能には違いがあります。

それぞれ、詳しく見ていきます。

@ 防火扉

● 素材

  • 鋼板:強度があり、火の耐性が高い
  • 耐火ガラス: 扉にガラス窓がある場合、耐火性を持つ特殊なガラスが使われます
  • 耐火材: 扉の内部に火を遮断するための絶縁材を使うことが多いです

● 用途

  • 火災時に火の拡大を防ぐ
  • 避難経路の確保
  • 火災区域を分けるため(例えば階段室、機械室、倉庫など)

● 設置場所

  • 階段室の出入り口
  • 機械室や電気室の出入り口
  • 収納室やボイラー室などの防火区画

● 特徴

  • 開閉可能。火災が起きた場合でも扉が自動で閉じるように設計されていることが多い(自閉機構や煙感知機能付きなど)
  • 火災の際には、一定の耐火時間を持ち、火を遮断する役割を果たします
  • 人が通れるように開け閉めできる

A 防火壁

● 素材

  • 耐火性コンクリート: 特殊な添加物を加えて火災時に強くなるタイプもあります
  • 耐火レンガやブロック: 厚みがあり、高い耐火性能を発揮します
  • 耐火塗料: 木材や鋼材に塗布して、火災時に耐火性能を発揮する塗料もあります
  • 石膏ボード: 防火壁として使われることもありますが、耐火性能を高めるために特別に設計されたタイプが使われます

● 用途

  • 火災が一部のエリアに留まるように、火災の進行を防ぐ
  • 建物内の区域を分け、火災を遮断する
  • 高層ビルや工場などで火災の蔓延を防ぐ

● 設置場所

  • 高層ビルの階と階の間
  • 機械室や電気室、ボイラー室など火災が発生しやすい場所
  • 工場内の危険物の保管区域、または多目的施設の防火区画など

● 特徴

  • 動かない壁。固定されており、火災の際にはその場所を遮断するために設置されるものです
  • 火の進行を完全に防ぐための耐火性が必要
  • 壁の厚さや素材によって耐火性能が異なる

「扉」と「壁」という言葉が示すように、防火扉は主に人が通る場所に設置され
開閉できるため、避難経路として重要な構造物です。
防火壁は、火災を完全に遮断し、火が他の部分に広がるのを防ぐために使われます。

どちらを使用するかは、建物の設計や使用用途に基づき、建築基準法や消防法の基準に
従って決められます。

ビルの場合だと、高層ビルは火災が広がるリスクを抑えるために防火壁でしっかり
区画分けを行う必要があり、低層ビルでは避難経路に設ける防火扉が重要となることが
あります。

どちらも火災時に命を守るために非常に重要な設備なので、設計時にしっかりと
選定されます。

あらゆる消防設備のことでお困りでしたら、当社ご相談ください。

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